こんにちは。ひろりんです!
2025年8月30日、こまつ座の「きらめく星座」を観てきました!
日頃、基本的にミュージカルしか観ない私ですが、今回の作品は「戦争が題材となっている」と知り、今年が戦後80年ということもあり、何となく気になってしまって、「チケットもまだあるみたいだな、、」と、試しにネットでポチっとしてみたところ、表示された席が
「1階A列」
え???A列??まさかの最前列???
それは、、、そんな機会もなかなかないだろうから、観に行かねばなるまい。。と観劇を決めた作品でした。(翌日の31日が個人レッスン発表会の本番だというのに舞台を観に行くって、わたし大丈夫なの?という不安も若干頭をよぎりつつ、チケット購入)
こまつ座「きらめく星座」とは
「きらめく星座」は、こまつ座旗揚げ翌年の1985年に初演された作品で、太平洋戦争突入前夜の昭和16年12月7日までの1年を描いた作品です。
戦争の足音が忍び寄る中、東京・浅草のレコード店「オデオン堂」を舞台にそこに暮らす家族と、彼らを取り巻く人々の日常が描かれます。
劇中ではピアノの生演奏にのせて「青空」「一杯のコーヒーから」など昭和初期の流行歌の軽快なメロディーがたくさん登場して、歌があることで舞台初心者の方にも親しみやすく、自然と物語に引き込まれていく作品です。
あらすじ
昭和15年の浅草。小さなレコード店に、四人の家族と、二人の間借り人が仲良く暮らしていた。しかし、この平和なオデオン堂に、大事件が起こる。陸軍に入隊していた長男の正一が、脱走したという。
一家は突如として「非国民の家」となり、追手として憲兵伍長「蝮の権藤」が乗り込んでくる。
非国民の家からの脱却を図るため、長女みさをは、傷痍軍人の文通相手の中から夫を選び結婚。「ハガキの束から選んだ」夫は、戦争で右手を失った傷痍軍人の源次郎。
一家の目論見通り、その結婚により一家は「非国民の家」から「美談の家」へと一転するが、軍人である源次郎は、仮想敵国音楽のジャズや、軟弱な流行歌である歌謡曲を愛するオデオン堂の住人たちと何かと衝突を繰り返す。
はたして、脱走兵正一はどうなるのか、そして戦争という大きな渦に巻き込まれていく人々の行方は、、、。
キャスト
小笠原ふじ(母):松岡依都美
小笠原信吉(父):久保酎吉
小笠原正一(息子):平埜生成
小笠原みさを(娘):瀬戸さおり
小笠原源次郎(娘婿):粟野史浩
竹田慶介(間借人コピーライター):大鷹明良
森本忠夫(間借人音楽学生):後藤浩明
権藤三郎(憲兵伍長):木村靖司
感想など
こまつ座、井上ひさし、ということで、きっと客席の年齢層は高めだろうとは思っていましたが、やはり予想通りで、周りは年配のご夫婦が多かったように思います。
音楽が制限されたり、食料が配給になり、嗜好品であるタバコやコーヒーやビールがとても貴重に扱われたり、たった1個の卵をどう食べるかを皆で話し合ったり、そんな様子を笑える会話とお芝居で描いたかと思えば、
当時庶民が信じ込まされていた「正義」の裏で、私腹を肥やす人の様子もセリフとして出てきたりして、いまを生きる私たちにも、なるほど、身の回りで起こっている出来事について、ちゃんと考えて自分で判断しないと、だまされていくよね、、と、考えさせられる内容も描かれます。
「こんな世の中で出産することは、我が子を不幸にすることではないか」と嘆き悲しむみさをに竹田さんが言った言葉が、ちょうどいま歌っているゴスペル曲の歌詞ともリンクしていて、涙が出ました。
人間は奇蹟そのもの。人間の一挙手一投足も奇蹟そのもの。
最後は思いっきり不穏な感じで終わるのですが、それも「これから始まる戦争の結末」を知っている私たちに、これから起こるであろう出来事を想像させるエンディングで、そうか、、なるほどな、、と思いました。
そして何より、お母さん役の松岡依都美さんの、ほどよいおばちゃん感を出しつつ、でもとてもチャーミングなお芝居と、その歌声の素晴らしさに感心!
あー、舞台俳優、いい!なりたい!
観劇の翌日には個人レッスンの発表会で、めっちゃコミカルでしっかりとお芝居も入る曲を披露する予定だった私は、「タイミングよく、良いものを見させてもらったわ~♪」と、劇中で何度も流れる「青空」のメロディーを鼻歌で歌いながら帰路についたのでした。

今回、博多座で上演された作品ですが、もっと小さい劇場で観る方が良いのかもな、とも思いましたが、なんせ最前列でしたので(自慢げw)、全てを肉眼で、すぐそばで観ることが出来て、本当に貴重な体験でした!
舞台女優のコミカルな演技を観た翌日の、発表会の様子はコチラ
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